Ki-yan Blog

キーヤン VS 俵屋宗達

投稿者:

カテゴリー:お知らせ

2015.04.04

今年は琳派400年記念ということで、京都では様々な関連イベントが行われておりますが、私もそれに便乗し琳派関連の話題をちょくちょく掲載していこうと思います。
さて、琳派の祖といえば俵屋宗達ですが、宗達直筆の作品を京都市内の養源院さんという
お寺で見ることができます。
その中で最も有名なのがこちらの白象図板戸。
image-3
写真撮影禁止なのでポストカードの写真を掲載しています。最近では本物は大切に保管し、代わりに高精細デジタル複製を展示している所が多いので直筆作品は貴重ですね。肉眼では本物との区別はつきませんが、作品を前にしたときの感動が違います。
重量感のある丸いフォルムの白象が左右にバランス良く配置されています。
右の象は上方に、左の象は下方に重心を持ってくることで均整が取れ、安定した構図になっています。
最初に右の象を見てみましょう。
image-1
一見すると全体的に丸くデフォルメされた体つきが愛らしく映ります。内股の後ろ足には思わずくすっと笑ってしまいました。
しかしよく見ると目が・・・
image-6
怖い!!金を用いる事でより迫力が増しています。怒りと悲しみを宿した般若の面を想起させます。こちらの写真では分かりにくいのですが、まるで生きているかのような非常に立体感のあるリアルな目で、息を呑むほどの凄みがありました。神々しく畏敬の念が自然と湧いてきます。
次は左の象です。
image-2
頭を垂れ右の象を見上げています。おしりを突き出しているのがこれまた何とも可愛らしい。足や体のシワが力強くシンプルな線で表されています。
後ずさりしようとしているのでしょうか。前足が下がりかけています。
image-5
目尻や目頭のシワを描いているのが面白いですね。そしてやっぱり目が怖い(笑)でも神聖さや威厳、品格も感じられます。
全体をしばらく眺めていますと、ふと左の象が右の象に怒られているように見えてきました。
image-1
部下を怒鳴りつける高圧的な上司。
お説教が長そうです。
image-2
上司に理不尽に怒られ、うなだれながらも反抗的な目を向ける部下。言い返したい気持を押し殺し、ぐっと堪えているかのよう。
こういう反抗的な目、大好きです。ロックですねー。
こういう捉え方をしてしまいますと神聖さから一転し、庶民的・漫画的な絵に印象が変わりますね。
宗達の描いた象は独自の個性を持ちつつも、シワや丸いフォルム、デザインに近い単純化された形態、遊びとユーモアの精神など、非常に現代的でキーヤンと通じる要素が多々あります。先生自身も好きな画家は宗達だと仰っていますし、両者の繋がりを考えてみるのも面白いものです。
お待たせ致しました。では、ここで皆さんお馴染みのキーヤンの象をご覧下さい。
image-13
お店の写真なのでポールなどが写っております。すみません・・・。
陽気であっけらかんとしており、とても楽しそう!
なんて大胆なポーズ!関節が柔らかく軟体動物みたいです。曲線を多用しているので触りたくなるくらい柔らかそうに見えます。
先生の絵は思わず笑ってしまうポーズや表情のものが多いですね。
image-12
笑っているのがキーヤンの象の特徴ですね。
シワは宗達のものよりも沢山描かれていて、おじいちゃんみたい(笑)
鮮やかで明快な色彩はアクリル絵の具によって生み出されています。
金は古来より日本の絵画に用いられていますが、金色の縁取りはキーヤンならではでゴージャスです。
fusuma_kokuchi
この子は通称ぶひゃひゃ。金屏風に描かれている銀色の象です。
くすぐられて笑い転げているかのようです。何度見てもかわいいですね。
宗達の重量感のあるどっしりと構えた象と較べてみると生き生きとしており、
軽やかで爽やかな印象を受けます。
宗達のような威厳や神聖さはありませんが、金色、構図の大胆さ、遊び心、ユーモアなどキーヤンの作品は宗達をはじめ、琳派が古来の大和絵から受け継ぎ発展させた伝統が見受けられます。斬新で奇抜なようで、実は日本美術の伝統を確かに継承し、内包しているのですね。青蓮院さんの襖絵が、大胆でありながらも自然と周りの風景と調和しているのも頷けます。
しかしそれでいて観る者を圧倒する迫力や色彩センス、躍動感、溢れる生命力は他の誰にも真似のできない先生独自の個性だと思います。
皆さんはどのように感じられるでしょうか。
長くなりましたが今日はこの辺りで。また次回お会いしましょう(^^)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です