2016.03.18

今回は、木村英輝先生の魅力をいつもと違った視点で
コラム形式の読み物として、お伝えしようと思います。
壁画制作アシスタントとして、先生をお手伝いしている西嶋さんから見た
先生の魅力とは…。それでは、どうぞ！
（ 最後に、Facebook2,000いいね！記念企画のお知らせもございます。 ）

【 Ki-Yan コラム No.1 】ROCKとは、よく眠ること？！

"シンプルで、イージーで、ストレートで、フリー。"

木村先生が考える、ROCKの本質です。

同時に、ROCK黎明期をプロデューサーとして駆け抜けた男、
木村英輝のモットーとも言えます。
(それは得てして、多くの人々の共感を得るものでは無いでしょうか。)

では、これはどうでしょう。

"よく食べ、よく遊び、よく眠る。"

どこの育ち盛りの子どもの事かと思われた方、ハズレです。

木村先生の事です。

先生の変わらぬ健康とバイタリティは、
幼少期から変わらぬこの生活スタイルにあるのでは、と、
壁画をお手伝いさせて頂いているうちに思うようになりました。

今回は、"眠る"木村英輝について、ご紹介します。

―――

新しい壁画制作の現場へ向かう朝、
先生の頭の中では、絶えずモチーフが飛び交い、
自由に踊り、楽しそうに、先生に笑いかけるのでしょう。

到着までに、
制作へのボルテージをMAXへ持っていく緊張感が、
移動車内に張り詰めます。

そして、
壁面を前に、モチーフのスケッチと、チョークを手にした時！

ズババババ！と、
頭の中いっぱいのイメージと建物の空気の流れを
瞬時に組み合わせて、瞬く間に、壁に動植物が立ち現れるのです。

いつもながら、この時の木村先生は、何かが乗り移ったかのように一心不乱。

有無を言わさぬ迫力があります。

イメージした全てを吐き切るかのように、
チョークは、壁を伝い、梁へ、天井へ、走ります。

この最初の線の勢いや疾走感、緊張感は、作品が完成するまで残ります。

自然と大きな現場でも、
半日も経たないうちに下書きが終わってしまいます。

そして全てを出し切ったその後、
彼はぐっすりと、短い眠りにつきます。

椅子に腰掛けて、
時には工事真っ最中の現場にダンボールを敷いて。

これは大げさではなく、本当に"瞬時"に"熟睡"されます。

「ちょっと疲れたから、寝るわ。。。」の3秒後に、イビキが響きます。

ほ、本当に寝ている。。

その、20分後には突然、誰かからの電話か、
次のアイデアを口にしつつ目覚めます。

そして起き抜けに筆を握り、壁画制作を始めるのです。

この短時間で迷わず描き、ぐっすり眠るメリハリが、
制作の全てを効率よく、かつ煮つまりの無い簡潔なものへ導いているのだと、
今にして思います。

うん年前、お手伝いを始めたばかりの頃、
先生のお昼寝風景を初めて見た私は、あまりの熟睡ぶりに驚き、思わず奥様に

「よっぽどお疲れなんですね」お伺いすると、奥様は笑いながら、

「あの人は昔から変わらんよ、大音量のライブハウスでもイビキかいてたで。」
と、教えてくださいました。

さすが、レジェンド。

眠りさえも、"シンプルで、イージーで、ストレートで、フリー。"

恐れ入りました。。

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